タイトル |
歌い出し |
冬の魔法
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ホウッと吐いた息が白い 路地を曲がり君の部屋へ 三歩くらい前を気持ちが 先に 歩いてゆくよ
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NEW DAY
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カラスが2丁目の広場を飛ぶ 片隅のベンチは 色褪せている ボール蹴り合い
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no.1
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全てが分かったような気でいたあの頃、自分を中心に世界がまわっているようだった。 まき戻しも再生もできない毎日。 2階の足音、一人暮らしの夜に響く。 年下がヨーロッパでボレーシュートを決めている。 仕方ないをくり返せば大人になれる気がしていた。
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瞳に咲く情熱の花
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買いにくい液晶の切符売り場から階段を上がり窮屈な箱に押し込まれ揺られ絡み合っているネクタイ 特に眼中ない女子が 急に振り向いて俺をチカンだとにらんでる 勘違いすんな俺はノーサンキュー
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マグロでROCK A GO GO!
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オスは最低なんだベッドのうえ以外は 奴隷は最高なんだベッドのうえ意外と マグロで ROCK A
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月影サイクリング
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道にはみだした 置き去りの自転車 捨てられてしまう前にもらおう ゆるいタイヤと 効かないブレーキ
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HOTEL
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星明り残る部屋で 夜爪を切る音が響いてる 飛べないまま 羽根をしまい 静けさに身をまかす
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スーツケース
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枯れ葉が風に揺られて踊っている 小高い丘へと続くかよい道 この坂を2人乗りでのぼった日 ペダルの重さに僕は苦笑い
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オレンジ
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背中に耳をあてて聴いた とんぼの唄が心地よくて 近所の木に咲くモクレンの花 見上げている僕と婆や
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火星人
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5度目のトラブル 交信が途切れた 火星探査機の 行方を見失う地球
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嫌われ者の本能
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浮浪者のダンボール 鳥が降り立ち 朝日の方向へ また飛んでゆく
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グロッキールーム
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いっそのこと吐いちまえ! 上も下も前も後ろも 行く場所がないんだろ? 一切合切ふさがっちゃってマイってんだ? それなら
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まなざし
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風がたどりついた 丘のうえで撮った写真には こぼれ落ちる太陽 翳りなく 笑った君がいる
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