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(セリフ)
(「前略生ぜんりゃくいきてくことは
かなしいわけかなしいから
またきてくわけで」)
(セリフ)
(「露路裏ろじうら
うすぐらあかちょうちんが
燈台とうだいかりのように
えるわけで」)
(セリフ)
(「今夜こんやおれ みます」)
かえりのみちさえ
わからないくらいに
ぐでん ぐでんに
いたいだけ
ていった
あいつのことなんて
まるでべつはなし
迷惑めいわくでしょうが
ほっといてください
のれんをしまうまでは
迷惑めいわくでしょうが
ほっといてください
馬鹿ばかおれです
今夜こんやはとにかく
一人ひとりみたくて
このみせ たんです
(セリフ)
(「前略ぜんりゃくひとりで
さけというのは
いつもどこかちがわけで」)
(セリフ)
(「うまくえないけどおれ
いつぶれたい
気分きぶんです」)
うつりのよくない
テレビからながれる
八代亜紀やしろあきうた
くちずさんで
そのあと
“しあわせ”ってやつ
やっとづいたけれど
迷惑めいわくでしょうが
やさしくはしないで
上手じょうずはなせません
迷惑めいわくでしょうが
やさしくはしないで
苦手にがておれです
今夜こんやおも
つまみにみながら
時間じかんをつぶします
(セリフ)
(「前略八代亜紀ぜんりゃくやしろあき
うたっていうのは
本当ほんとうかなしいわけで」)
(セリフ)
(「とくにこういうとき
くと こころにじーんと
くるものがあるわけで」)
(セリフ)
(「なにか ひとりでくには
つらいです」)
迷惑めいわくでしょうが
ほっといてください
あいつにれてました
迷惑めいわくでしょうが
ほっといてください
だめなおれです
一人ひとり部屋へやには
かえりたくはなくて
このみせ たんです
うほどに
(セリフ)
(「前略ぜんりゃくなくしてから
がつくことと
うものがあるわけで」)
(セリフ)
(「おれがなくして
しまったものは
おおきいわけで」)
(セリフ)
(「ガラス
すこしだけけてみると
ゆきでした」)