夜明よあけ間際まぎわの
吉野屋よしのやでは
化粧けしょうの はげかけた
シティ・ガールと
ベイビィ・フェイスの
狼おおかみたち 肘ひじをついて眠ねむる
なんとか しようと
思おもってたのに
こんな日ひに限かぎって
朝あさが早はやい
兄あにィ、俺おれの分ぶん
はやく作つくれよ
そいつより
こっちのが先さきだぜ
買かったばかりのアロハは
どしゃ降ぶり雨あめで よれよれ
まぁ いいさ
この女おんなの化粧けしょうも
同おなじようなもんだ
狼おおかみになりたい
狼おおかみになりたい
ただ一度いちど

向むかいの席せきのおやじ
見苦みぐるしいね
ひとりぼっちで
見苦みぐるしいね
ビールをください
ビールをください
胸むねがやける
あんたも朝あさから
忙いそがしいんだろ
がんばって稼かせぎなよ
昼間ひるま・俺おれたち会あったら
お互たがいに
「いらっしゃいませ」
なんてな
人形にんぎょうみたいでも いいよな
笑わらえる奴やつはいいよな
みんな、いいこと
してやがんのにな
いいこと
してやがんのにな
ビールはまだか
狼おおかみになりたい
狼おおかみになりたい
ただ一度いちど

俺おれのナナハンで
行いけるのは
町まちでも海うみでも どこでも
ねえ あんた
乗のせてやろうか
どこまでも どこまでも
どこまでも どこまでも
狼おおかみになりたい
狼おおかみになりたい
ただ一度いちど
狼おおかみになりたい
狼おおかみになりたい
ただ一度いちど