眩まぶしい夏なつにつかまえた
強つよく しなやかな指先ゆびさき
寂さみしい人ひとごみの街まちで
抑おさえていた恋こいを
ぶつけあった
本気ほんきに傷きずつくこと
恐おそれない澄すんだ瞳ひとみが
雨あめの午前六時ごぜんろくじに
出でて行いく僕ぼくを包つつんで Ohオー…
曇くもる窓まど 優やさしく響ひびかせて
流ながれる歌うたが哀かなしかった
ふりかえる あなたを
抱だき寄よせて
もう一度いちど キスしたかった
再会さいかいはすぐに訪おとずれ
やがて迷まよいはなくなり
秋あきの扉とびら たたくまで
心寄こころよせあい歩あるいてた
二人違ふたりちがう場所ばしょでしか
叶かなわぬ 夢ゆめを持もってるから
わずかな時間じかんしか
残のこってないと知しっていた
Ohオー…
燃もえ上あがる
想おもいははかなくて
逢あえない日々ひびが
また始はじまる
安やすらぎと偽いつわりの言葉ことばを
何一なにひとつ言いえないままに
約束やくそくは交かわされることなく
揺ゆれている恋こいは泡あわのよう
ふりかえる あなたを
抱だき寄よせて
もう一度いちど キスしたかった
木枯こがらしが
過すぎようとする頃ころ
痩やせてしまった
二人ふたりの灯ひに
誘さそわれて あなたは
やってきた
決断けつだんを吹ふきかけるため
穏おだやかな笑顔えがお 作つくりながら
出会であいを
悔くやむことはないと
言いい聞きかせ
グラスを開あけた時とき
これが最後さいごだと頷うなずいた
白しろい息いき さよなら告つげた後あと
車くるまに乗のり込こんでゆく時とき
ふりかえる あなたを
抱だき寄よせて
もう一度いちど キスしたかった