悲かなしくなるほど
あなたを愛あいして
時ときには心こころで
時ときにはこの手てで
ただ抱だきしめ
疲つかれた身体からだを
夢ゆめで癒いやしたら
また偉えらくなって
あしたの何処どこかへ
さあ出でかけて
この世よに授さずかった
あなたは ひとりだけ
たとえ涙なみだを
胸むねに宿やどしても
愛あいに生いきて 愛あいに死しねる
そんな生いき方かたが
桜さくらのように はかなくても
ああ綺麗きれい

切せつなくなるほど
あなたの弱よわさを
時ときには叱しかって時ときには慰なぐさめ
ただ抱だきしめ
寂さびしい心こころを
夢ゆめで遊あそんだら
また子供こどもになり
どこかの野原のはらへ
さあ出でかけて
この世よに授さずかった生命いのちは
ひとつだけ
たとえ想おもい出で
ここで見捨みすてても
愛あいを抱だいて 愛あいに眠ねむる
そんな生いき方かたが
夢ゆめのように 終おわるのなら
ああ綺麗きれい

この世よに授さずかったあなたは
ひとりだけ
たとえ涙なみだを
胸むねに宿やどしても
愛あいに生いきて 愛あいに死しねる
そんな生いき方かたが
桜さくらのように はかなくても
ああ綺麗きれい