街まちは今いまカーニバル
胸躍むねおどる夜よるは
終おわりなき夏なつの夢ゆめを見みる
壊こわれた指輪ゆびわも小ちいさな思おもい出で
人恋ひとこいしさに泣なき濡ぬれる

バスを待まつターミナル
霧雨きりさめのウルカ
最果さいはての空そらに誰だれがいる?
海鳴うみなり聞きこえるホテルの小部屋こべやで
激はげしい愛あいに抱だかれたい

コルコバードの丘おかに立たち
茜色あかねいろの空模様そらもよう
都会とかいじゃ見みれない魔性ましょうの陽ひを
あなたにあげたい

人ひとはどうして どうして
あてもなく
過去かこへの扉とびらを叩たたいて生いきるの?
今いまはこうして こうして
追おいすがる
風立かぜたつ真冬まふゆの蜃気楼しんきろう

待まちわびたカーニバル
物憂ものうげな夜よるは
打うち寄よせる波なみが騒さわいでる
国際電話こくさいでんわが最後さいごのお別わかれ
冷つめたい膝ひざを抱だき寄よせた

イエマンジャーの歌うたが好すき
海うみに宿やどる女神めがみの
都会とかいじゃ癒いえない旅情りょじょうの音ねを
静しずかに聴きかせて

人ひとはどうして どうして
絶たえ間まなく
今来いまきた旅路たびじを振ふりむくものだろう?
夢ゆめがどうにか どうにか
叶かなうなら
アフォシェの魔法まほうで逢あいましょう

人ひとはどうして どうして
あてもなく
過去かこへの扉とびらを叩たたいて生いきるの?
今いまはこうして こうして
追おいすがる
風立かぜたつ真冬まふゆの蜃気楼しんきろう