海うみは荒海あらうみ
日本海にほんかい
風かぜは北風きたかぜ
シベリヤ生うまれ
面舵おもかじ 取とり舵かじ
北前船きたまえぶねの
はらむ白帆しらほが
目めに浮うかぶ
ああ はるばると
海人うみびとたちの
夢ゆめを育そだてた
港春秋みなとしゅんじゅう

月つきの砂丘さきゅうに
咲さく花はなは
知しっているのか
古代こだいのロマン
白兎はくとの神話しんわに
のれんも更ふけて
かわい人魚にんぎょの
片かたえくぼ
ああ 出船待でふねまつ
海人うみびとたちの
唄うたもはずむよ
港春秋みなとしゅんじゅう

山やまは大山だいせん
愛あいの山やま
川かわは清流せいりゅう
千代川せんだいがわの
みどりを透すかした
しぶきの中なかに
おどる若鮎わかあゆ
さわやかに
ああ 母ははとなり
親父おやじとなって
命彩いのちいろどる
港春秋みなとしゅんじゅう