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ひとつのあかりも
えないあらし
ひかった
オールをつけた

ながれてく人々ひとびとなか
かれこえ
れたままで
なみさからう小舟こぶねれた
そしてつぎ
ページはやぶれてる
ひとつのあかりも
えないあらし
ひかった
オールをつけた
そしてあおより
あおつきした
しろこころおんな
ふねせた
彼女かのじょ姉妹きょうだいはいない
“いたかもしれない”
そう つぶやいた
彼女かのじょには友達ともだちもいない
しろわたし
そこにはなくて”
つめたいよる
毛布もうふをかぶって
あさるまで
こえころしてた
まちかこむあのかべうえ
つばされた
かぜつけた

みちけば荷物にもつえて
くもったまどには
なにえなくて
てるものと
としてしまうもの
どれほどの
おもさがちがうだろう
あめめば
りつける
かぜきつけ ゆきらす
つかてた夕日ゆうひしず
そしてあのあおつきのぼ
ひとつのあかりも
えないあらし
ひかった
オールをつけ
Weight of the oar すべては
あのかべこうへ
Weight of the oar
くした
オールをさがして…
Weight of the oar
あおあおつきした
Weight of the oar
あのかべこうがわ