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きみはハンドル
くねらせながら
なが坂道さかみちのぼる
あせ一緒いっしょなみだふくきみ
ぼくしてあげるね
なんはなだろう
こんなさか途中とちゅう
ふゆえらんで
はなもある
まればたおれる
この自転車じてんしゃ
きみえらんだ
かたなんだね
ペダルをこいで
ペダルをこいで
きみならできる
たおれずける
きみはペダルをこいで
さかうえまで
のぼりついたら
まっすぐにそら
んでみたくなる
夕暮ゆうぐれそら
ぼくらはここで
ぼくきみになる
こころつよくなろうと
するとき
言葉ことばなんにも
やくたない
かなしみばかり
みこんだまち
きみしずかに
見下みおろしている
ペダルをこいで
ペダルをこいで
ふりかえらずに
はしつづけて
きみはペダルをこいで

地面じめんをかすめて
とりのように
まっすぐ坂道さかみち
きみりて
幸福しあわせってやつは
きっとそばにある
自転車じてんしゃこいで
けるところ
ペダルをこいで
ペダルをこいで
きみならける
一人ひとりける
ペダルをこいで
ペダルをこいで
とおくなるほど
きみらしくなる
だからペダルをこいで