外そとは遣やらずの
小糖雨こぬかあめ
窓まどにため息いき
夢ゆめしずく
いいの いいのよ
今いまはひとりでも
あなたとかわした
くちづけが
ほおずき色いろの
くちづけが
きっと幸福しあわせ
迎むかえにきてくれる

右みぎへ左ひだりへ
よろけたら
遠とおくなるだけ
おんな道みち
いいの いいのよ
肩かたが寒さむくても
あなたの優やさしい
くちづけが
命いのちにしみた
くちづけが
紅べにをさす指ゆび
こんなに熱あつくする

恋こいの押おし花ばな
秘ひめ箱ばこに
そっと重かさねて
春はるを待まつ
いいの いいのよ
夜よるが長ながくても
あなたの涙なみだの
くちづけが
霞かすみの中なかの
くちづけが
いつか灯あかりを
ともしてくれるから