添そえなけりゃ叶かなわぬ
夢ゆめのままでいい
はじめから覚悟かくごを
きめた道みちでした
渡わたる火ひの河かわ
夜よるの河かわ
返かえる言葉ことばが
あればこそ
逢瀬おうせうれしい
風花かざはなの恋こい

唇くちびるをかさねりゃ
熱あつく溶とけてゆく
ためらいも いつしか
うつつ上うわの空そら
枕まくらあかりに
ゆらゆらと
たどる恋路こいじの
影かげぼうし
揺ゆれて脱ぬけがら
風花かざはなの恋こい

山峡やまあいに夜明よあけを
告つげる鳥とりの声こえ
忍しのぶには せつない
朝あさの霧きりもよう
堕おちていっても
いいのにと
紅べにをひく手ての
ひとり言ごと
寒さむい春はるです
風花かざはなの恋こい