「もう行いかなきゃ…」 と
手てを振ふる
君きみの後姿うしろすがたを見送みおくって
ここで強つよく生いきてく
季節きせつはずれの台風たいふう
顔負かおまけの低気圧ていきあつが
窓まどや屋根やねに
雨あめを叩たたきつけて
荒あれ狂くるってる
ベッドルームに
目めを覚さました
君きみがいるような
気きがしてさ
思おもわず名前なまえを
呼よびそうになる
目めを閉とじれば君きみがいる
どの部屋へやにも…
思おもい出でと呼よぶには
切せつなくて リアル過すぎて
ふいに胸むねがつまる
「…泣なかないで」 と
笑わらってる
君きみが見守みまもっていて
くれるから
ここで強つよく生いきてく
埃被ほこりかぶったアルバム
取とり出だして ページめくる
出会であった頃ころの まだ
少女しょうじょのような君きみの写真しゃしん
与あたえられた時間ときの中なかを
精一杯せいいっぱい 生いきた君きみ
いつでも
家族かぞくの港みなとだった
目めを閉とじれば君きみがいる
長ながく暮くらした この町まちの
すべての季節きせつの中なか
過すぎた日々ひびが今いま
永遠えいえんになる
「…泣なかないで」 と
笑わらってる
君きみが見守みまもっていて
くれるから
ここで強つよく生いきてく
雨音あまおとが静しずかになり
訪おとずれる朝あさの気配けはいが
別わかれの時ときを告つげる

「もう行いかなきゃ…」 と
手てを振ふる
君きみの後姿うしろすがたを見送みおくって
ここで強つよく生いきてく
目めを閉とじれば君きみがいる
どの部屋へやにも…
思おもい出でと呼よぶには
切せつなくて リアル過すぎて
ふいに胸むねがつまる
「…泣なかないで」 と
笑わらってる
君きみが見守みまもっていて
くれるから
ここで強つよく生いきてく
ここで
ひとり生いきてく