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よみがな
かかえたくるしみはだれのせいと
ひとをひどくめるまとはずれを
何度なんど何度なんどりかえして
くるしみはまえよりえるばかり

おなじページをめくりすぎた
ほんのように日々ひびは すりれて
自分じぶんなか以外いがい
もうすべはなくなってしまってた

そこでぼくたしかにたんだ
すべてをひとのせいにして
だれでも平気へいききずつけるような
もうひとりの自分じぶん
こころのなかあばれながら
ぼくをぼろぼろにするのを

はじめて のぞいたこころなか
たこともない暗闇くらやみ
ぼくは とてもこわくなって
何度なんどあしがすくんだ

なつうように
日陰ひかげつくろうとおおきくなり
葉曇はぐもちいさなかげ
おろものにもけてくれる

めるつもりなどいというように
葉音はおとうたうたってくれる
ひとまれたはずのぼくやさしい
うたひとつもうたえない

たとえ なに出来できなくたっていい
せめて これからきるときに
おなじようなことかえして
だれかをまたきずつけぬよう
こころのなかをどんなときも
つめられるつよ自分じぶんになりたい

はじめてのぞいたこころなか
あんなやみつつまれていたのは
自分じぶんをかばうぼく
ひかりさえぎっていたからだ

この気持きもちさえ身勝手みがって
おもいといまわかるけど
本当ほんとうにすまないことをしたと
いますぐあやまりにきたい

葉曇はぐも背中せなかすように
突然とつぜん つよかぜいて
がるとぼく
5月ごがつみちひかっていた

やさしいうたぼくにも
うたえそうだ