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抱かかえた苦くるしみは誰だれのせいと
人ひとをひどく責せめる的まとはずれを
何度なんども何度なんども繰くりかえして
苦くるしみは前まえより増ふえるばかり

同おなじページを捲めくりすぎた
本ほんのように日々ひびは すり切きれて
自分じぶんの中なかを見みる以外いがいに
もう術すべはなくなってしまってた

そこで僕ぼくは確たしかに見みたんだ
総すべてを人ひとのせいにして
だれでも平気へいきで傷きずつけるような
もうひとりの自分じぶんが
こころの中なかで暴あばれながら
僕ぼくをぼろぼろにするのを

はじめて のぞいた心こころの中なかは
見みたこともない暗闇くらやみで
僕ぼくは とても怖こわくなって
何度なんども足あしがすくんだ

夏なつに間まに合あうように木この葉はは
日陰ひかげを作つくろうと大おおきくなり
木この葉曇はぐもる小ちいさな陰かげを
愚おろか者ものにも分わけてくれる

責せめるつもりなど無ないというように
葉音はおとの歌うたを歌うたってくれる
人ひとに生うまれたはずの僕ぼくは優やさしい
歌うたの一ひとつも歌うたえない

たとえ 何なにか出来できなくたっていい
せめて これから生いきるときに
同おなじような事ことを繰くり返かえして
誰だれかをまた傷きずつけぬよう
こころの中なかをどんなときも
見みつめられる強つよい自分じぶんになりたい

はじめてのぞいた心こころの中なかが
あんな闇やみに包つつまれていたのは
自分じぶんをかばう僕ぼくの手てが
光ひかりを遮さえぎっていたからだ

この気持きもちさえ身勝手みがってな
想おもいと今いまは解わかるけど
本当ほんとうにすまないことをしたと
今いますぐ謝あやまりに行いきたい

木この葉曇はぐもる背中せなかを押おすように
突然とつぜん 強つよい風かぜが吹ふいて
立たち上あがると僕ぼくの行ゆく
5月ごがつの道みちが光ひかっていた

優やさしい歌うたが僕ぼくにも
歌うたえそうだ