文字サイズ
よみがな
さむいのはむせ
霧笛むてきのせいじゃないさ
あてもなくりてみた
だまりこくった岬町みさきまち
こんな酒場さかば片隅かたすみ
面影一輪おもかげいちりん 矢車草やぐるまそう
どこをながれて いるものか
矢車矢車紫やぐるまやぐるまむらさき
はなかげりに せつなくかぶやつ

いたさにてるほど
ひとなどつよくないさ
ままならぬこい
らぬ他国たこく
よるは…
いきをかけたらりそうな
はかな一輪いちりん 矢車草やぐるまそう
晩春はるがここまで はこぶのか
矢車矢車やぐるまやぐるまくるくると
えばいたみが 過去きのうをしめつける

たびおなじだが
最果さいは一輪いちりん 矢車草やぐるまそう
だれ運命さだめ出遭であえたか
矢車矢車やぐるまやぐるまあれ以上いじょう
くらくするなよ このうえ