なみだ いくつ 零こぼれて
新月しんげつの夜よる ひとつ海うみが生うまれた
遠とおく紡つむいだ言葉ことば
語かたりべたちの物語ものがたりの中なかに
むかし だれかが ここで
張はり裂さけそうな胸むねをそっと開ひらいた
歌うたに奏かなでてずっと
どんな場所ばしょにも携たずさえてゆけるよ

消けさないで あなたの中なかの
ともしびは連つらなりいつしか
輝かがやくから

語かたり継つぐことや伝つたえてゆくこと
時代じだいのうねりを渡わたって行いく舟ふね
風光かぜひかる 今日きょうの日ひの空そらを
受うけ継ついで それを明日あすに手渡てわたして

指ゆびに 額ひたいに 髪かみに
あなたの向むこう 垣間見かいまみえる面影おもかげ
もしも時ときの流ながれを
さかのぼれたら その人ひとに出逢であえる

この世界せかい 生うまれてそして
与あたえられたあらゆる名前なまえに
願ねがいがある

いとしい笑顔えがおに心動こころうごかして
嵐あらしに揺ゆらいで立たち止どまる時ときも
守まもりたい すべてを捧ささげても
思おもいは力ちからに姿すがたを変かえるから

語かたり継ついで伝つたえてゆくこと
時代じだいのうねりを渡わたって行いく舟ふね
風光かぜひかる 今日きょうの日ひの空そらを
受うけ継ついで それを明日あすに手渡てわたして