放課後ほうかごの屋上おくじょうで両手りょうてを大おおきく大おおきく拡ひろげて
何度なんども何度なんども空高そらたかく遠とおくへ 羽はばたこうとした

西日にしびが世界せかいを閉とじる前まえに
空そらに殴なぐり書がいた「希望きぼう」や「夢ゆめ」の文字もじが
繰くり返かえし赤あかい空そらに舞まった ohオー

覚おぼえ立たてのFエフのコード 繰くり返かえしたほうき棒ぼう
書かき溜ためた唄うた 走はしり書がきノート
指先ゆびさきのマメを噛かみ切きった 睨にらんだ 流血りゅうけつの空そら

放課後ほうかごの屋上おくじょうで両手りょうてを大おおきく大おおきく拡ひろげて
何度なんども何度なんども深ふかく息いきを吸すって 羽はばたこうとした

生いきてることに苛立いらだつ程ほど
リアルな自分じぶんに突つき立たてた中指なかゆびが
ピースマークに変かわるのを信しんじた ohオー

ビートルズのスコアブック 顔かおに乗のせて居眠いねむり
夢ゆめでも「HELPヘルプ!」と叫さけんでいた
ブラスバンドに目覚めざめれば そこには空そらがあった

耳鳴みみなりが止やまぬ程ほど 理由わけも無なく叫さけび声上ごえあげた
傷口きずぐちに染しみた あの西日にしびにまだ胸むねを焦こがすだろうか・・・

ビートルズのスコアブック 顔かおに乗のせて居眠いねむり
夢ゆめでも「HELPヘルプ!」と叫さけんでいた

それぞれの放課後ほうかごで それぞれの居場所いばしょで
今いまでも「HELPヘルプ!」と叫さけんでいる
ビルの屋上おくじょう もう一度両手いちどりょうてを拡ひろげる 空そらの下した