遠とおい家いえのあの灯あかりには
笑顔えがおが咲さいていますか?
あなたの家いえ 人ひとは居いるのに
泣ないたりはしてませんか?

昔むかし 育そだった土地とちや人ひと
隣人愛りんじんあい 壁かべには傷きず
豊ゆたかさを教おしえてくれた
僕ぼくらを受うけ入いれてくれた

冬ふゆは暖欠だんかくことできず
夏なつは地熱ちねつに襲おそわれていた
切きれ目めのない円えんがあった
母ははのとなりには偉大いだいな父ちち

10年後じゅうねんごが 20年後にじゅうねんごが
顔かおを覗のぞかせている
何故なぜ 僕ぼくからこのぬくもりを
放はなせるというのだろう?

されて嬉うれしいことはなに?
言いわれて悲かなしい言葉ことばはなに?
絆きずなも大事だいじにしないで
人ひとが解わかるほど無垢むくなの?

こっそりと君きみにぶつけよう
認したためた受うけ継つぐべきものを
今いままでをずっと貫つらぬいて
頑張がんばって生いきたことが誇ほこりだろう?

ふらりふらり移うつり変かわって
南みなみへ東ひがしへ北きたへ…
土つちの鼓動こどう 薄うすれていった
でも僕ぼくは今いま 幸しあわせ

君きみにとってこの世よの中なかで
かけがえのないものはなに?
僕ぼくにとってそれは君きみという
母ははのような存在そんざい

遠とおい家いえのあの灯あかりには
笑顔えがおが咲さいていますか?
明日あすも絶たえず柔やわらかい灯ひを
灯ともしていてください