沈しずんでゆく 夜よるの海うみに溶とけてゆくように
消きえかかる 月つきの明あかり かすかな記憶きおく
襲おそい来くる 痛いたみだけが 生いきているということ

叶かなえられぬ 想おもいたちは 泡あわになってく
どんなものも ひきかえには できなかったから
今いまはただ 闇やみの奥おくで 眠ねむってしまいたいの

いつか あなたはやって来くる 深ふかい涙なみだの底そこへ
私わたしを目醒めざめさせるために
やがて 薔薇色ばらいろの朝あさになり あなたはささやくのよ
哀かなしい夢ゆめだったと

時ときは過すぎる 眠ねむったまま 気きづかぬうちに
そばにいても 他人ひとの夢ゆめには入はいり込こめない
声こえを失なくす 人魚姫にんぎょひめが 残のこした恋こいの唄うたは

なんて 淋さびしさは果はてしなく 私わたしをひとりにする
あなたを待まち続つづけるために
明日あした やさしいうでの中なかで 私わたしは泣ないてるのよ
哀かなしい夢ゆめだったと

おしえて おしえて あとどれくらいか
私わたしが目醒めざめるときまで

いつか あなたはやって来くる 深ふかい涙なみだの底そこへ
私わたしを目醒めざめさせるために
やがて 薔薇色ばらいろの朝あさになり あなたはささやくのよ
哀かなしい夢ゆめだったと

なんて 淋さびしさは果はてしなく 私わたしをひとりにする
あなたを待まち続つづけるために
明日あした やさしいうでの中なかで 私わたしは泣ないてるのよ
哀かなしい夢ゆめだったと