待まち合あわせは一時半いちじはんで 珍めずらしく君きみよりも先さきに着ついた
土曜どようの午後交差点ごごこうさてんは 住すみ慣なれた街まちの見知みしらぬ顔かお
肩寄かたよせ合あう恋人こいびと 幼おさない笑顔えがおの母親ははおや
それぞれの今日きょうがここにある

何千人何万人なんぜんにんなんまんにん 行いき交かう街まちで 何万分なんまんぶんの一いちの僕ぼくは
消きえないように消きえないように 必死ひっしにしがみついている それがすべて
繋つなぎとめてるのは 君きみなんだ

笑わらいながら走はしって来きた 君きみの手てをいつもより強つよく握にぎった
口くちにすれば虚むなしいと思おもった言葉ことばを ただ飲のみ込こんだ
幸しあわせの景色けしきを 僕等ぼくらは無謀むぼうに描えがいてく
明日あしたさえ占うらなえやしないのに

何千年何万年なんぜんねんなんまんねん 続つづくことのない 何万分なんまんぶんの一いちの時間ときを
少すこしでも少すこしでも 君きみと過すごせるように祈いのる それがすべて
たとえ何一なにひとつ残のこせなくても

誰だれかの笑顔えがおが 誰だれかのため息いきが
また輝かがやかせる 真まっ直すぐなささやかな 幾千いくせんのヒカリを

何千人何万人なんぜんにんなんまんにん 行いき交かう街まちで 何万分なんまんぶんの一いちの僕ぼくは
明日あしたも明後日あさっても何万分なんまんぶんの一いちのまま変かわらずに しがみついてく

始はじまりも終おわりも分わからない旅たび 僕ぼくは僕ぼくでありたいだけ
儚はかなさも醜みにくさもごまかさず たった一人ひとりの僕ぼくだから
歩あるいてゆくんだ この街まちで