凍こごえる空そらから
海うみに降ふる雪ゆきは
波間なみまにのまれて
跡形あとかたもなくなる

ねえ 愛あいしてても
ああ 届とどかぬなら
ねえ いっそ この私わたし
身みを投なげましょうか?

あなた 追おって 出雲崎いずもざき
悲かなしみの日本海にほんかい
愛あいを見失みうしない 岸壁がんぺきの上うえ
落おちる涙なみだは
積つもることのない
まるで 海雪うみゆき

掌てのひら 伸のばせば
冷つめたい幻まぼろし
世間せけんを振ふり切きり
宿命さだめだと信しんじた

ねえ 愛あいされても
ああ 叶かなわぬ仲なか
ねえ いっそ この私わたし
殺ころしてください

一人ひとりきりの出雲崎いずもざき
明日あすを待まつ傘かさもなく
濡ぬれたこの髪かみが 芯しんまで冷ひえて
恨うらむ言葉ことばも
水面みなもに消きえてく
まるで 海雪うみゆき

ねえ 愛あいしてても
ああ 届とどかぬなら
ねえ いっそ この私わたし
身みを投なげましょうか?

あなた 追おって 出雲崎いずもざき
悲かなしみの日本海にほんうみ
愛あいを見失みうしない 岸壁がんぺきの上うえ
落おちる涙なみだは
積つもることのない
まるで 海雪うみゆき