くちづけが終おわっても 帰かえりたくないけど
わがままを云いったら 嫌きらわれるかな
私わたしの最終電車さいしゅうでんしゃを 気遣きづかうあなたに
物ものわかりのいい子こを 演えんじてしまう

恋心こいごころは冷つめたい優やさしさで縛しばられて
駅えきまで続つづく人ひといきれの中なか
あなたの一歩後いっぽうしろで揺ゆらめくよ

ねぇ ゆっくり歩あるこう ゆっくり歩あるこう
少すこしでも長ながくふたりで一緒いっしょにいられるように
ゆっくり歩あるこう 時間じかんを稼かせごう
さよならを云いわれるまで あなたの気変きがわりを待まってる

早足はやあしなあなたの背中せなか 眺ながめてたの
そしたらあっという間まに 改札口かいさつぐちの前まえ
ホッとしたような顔かおで 切符きっぷを買かって来きてくれる
施ほどこしなんて全然ぜんぜん 嬉うれしくないよ

甘あまえたいと唯一伝ゆいいつつたわる涙なみだかくして
手てを振ふるあなたを自分じぶんから
離はなれてゆくなんて皮肉ひにくだよ

ねぇ ゆっくり歩あるこう ゆっくり歩あるこう
寂さびしい顔かおで振ふり返かえらず ただ胸むねの中なかで
ゆっくり歩あるこう 時間じかんを稼かせごう
わたしが見みえなくなるまで あなたの気変きがわりを…
ねぇ ゆっくり歩あるこう 時間じかんを稼かせごう
さよならを云いわれるまで あなたの気変きがわりを待まってる