これ以上いじょう 話はなしても 何なにも 変かわらない
信しんじたかったよ だけど違ちがったんだ

鞄かばんを一ひとつだけ 抱かかえて飛とび出だしたんだ

一人ひとりさまよう 夜よるの街並まちなみ
ひどく賑にぎやかで どこか歪ゆがんでいた

二度にどと戻もどらない そう心こころに決きめた

降ふり出だした雨あめの中なかで 指先ゆびさきから凍こごえてゆくの
誰だれにも気きづかれずに 消きえてゆく僕ぼくは だんだん透明とうめいに変かわる

ゴミ捨すて場ばには 群むらがる鳥とりが

居場所いばしょを見みつけても次つぎの日ひには もう立入禁止たちいりきんし
自由じゆうの裏側うらがわで 戦たたかい続つづけて 生いきてゆくカラスみたい

鳴ならない電話でんわが今いまも 鞄かばんの底そこで眠ねむってる
遠とおく聞きこえたサイレンは 誰だれを探さがしてるの?

どこかに安やすらげる場所ばしょがあるよって 誰だれかが言いっていたけど
ずっと 変かわらずに信しんじられるのは きっと 自分じぶんの心こころだけさ