飼かってた犬いぬも 生うまれた土地とちも こっそり抱かかえてきた悩なやみ事ごとも
夢中むちゅうになった部活ぶかつも 土つちの匂においも 風かぜに運はこばれていった夢ゆめも違ちがう二人ふたり
大人おとなになり 与あたえられた役割やくわり 愛想笑あいそうわらい
現実げんじつとの折おり合あいも板いたについてきたけど
遠慮抜えんりょぬきで 心こころを通かよわすっていつまでも難むずかしいよね

こみ上あげてくる想おもい 言葉ことばにできても声こえにならない
かくれんぼみたいな日々ひび こんなにもそばにいるのに 素直すなおになれない

ほんとはね かまってほしくて いじけたふりをしているだけなんだよ
子供こどもみたいでしょう
ほんとはね 君きみの事こと 好すきで 好すきでたまらないんだよ
あぁ 届とどくといいのになぁ

ほんとのことを 知しりたいけれど 目まの当あたりにしたら立たち直なおれなくなるかもしれないから
さまよう振ふりをしては ここで考かんがえ事ごとをしてるのかな
窓まどの向むこう 気きがつけば既すでにもう 時ときはこっそり過すぎ行ゆき
あれもこれも永久えいきゅうの流ながれに溶とけてくよ 夕闇ゆうやみが子供達こどもたちを家うちに帰かえらせてる

自分じぶんのこと 信しんじてもらおうとするくせに 大切たいせつな未来みらいのこと
疑うたがって 押おし黙だまって 内側うちがわだけに言葉ことばが降ふり積つもってゆく

ほんとはね 嫌きらわれたらどうしようって思おもうと 不安ふあんになって 進すすめなくなる
ほんとはね 何なにともないよって顔かおして 過すごしてるけど
あぁ 心こころが軋きしむんだ
ねぇ あなたもそうですか

ほんとはね 君きみがいなくても大丈夫だいじょうぶだなんて 嘘うそなんだよ
強つよがってたけど
ほんとはね 二人ふたりで同おなじ「今いま」を分わけ合あいたい 分わけ合あいたい

もう何なにも迷まよわずに 胸むねの内うちのありのままをぶつけなくちゃ 進すすめないよね
こんなにも 強つよく 深ふかくなってしまったこの想おもいを
あぁ 届とどけにゆくからね