悲かなしみの海原うなばら 何度乗なんどのり越こえたか
その舟ふねに誰だれかを乗のせて走はしれるのか
立たち直なおれないほどに
心揺こころゆさぶられ
生うまれて来きた意味いみを
探さがしにこの世よの旅たびに出でる

男おとこはどうする
涙なみだをどうする
背負せおった荷物にもつの
重おもさに泣なき崩くずれ
そんな時代じだいもあったよと
死しぬとき笑わらえりゃそれでいい

抱だきしめたあの日ひのちいさな愛あいひとつ
守まもれない男おとこに誰だれが夢ゆめを託たくす
酒さけなら浴あびればいい
眠ねむれば朝あさは来くる
傷きずつく弱よわさなら
まとめて自分じぶんに唾つばを吐はけ

男おとこはどうする
明日あしたをどうする
生いきてくつらさを
いくつ笑わらえるだろう
空そらに向むかって旗はたをあげ
涙なみだをこらえて舟ふねを漕こげ

男おとこはどうする
それからどうする
ひと間まの部屋へやから
見みた夢ゆめは果はてなく
たどりつけずに行ゆき先さきを
途中とちゅうで変かえても同おなじなら
そのまま行ゆくのが男おとこだろ