ひいやふうや みいやようや
いつむうななやあ ここのつとう
手てまりころげて どこへ行ゆく

江戸えどの名物めいぶつ 火事かじに喧嘩けんかに
伊勢屋いせやに稲荷いなりに 犬いぬの糞ふん
振袖火事ふりそでかじは 本妙寺ほんみょうじ
恋こいの執念しゅうねん 恐おそろしや
晴着はれぎが火ひを噴ふき 飛とんだそな

火事かじだ火事かじだ 火事かじは 近ちかい
庵いおりのそばまで 延焼中えんしょうちゅう
芭蕉飛ばしょうとび込こむ 水みずの音おと

江戸えどの火消ひけしは いろは四十八しじゅうはち
櫓やぐらで半鐘はんしょうが ジャンと鳴なりゃ
炎ほのおに纒まといの 男伊達おとこだて
頼たよりないのは 竜吐水りゅうどすい
名前なまえに負まけてる 水鉄砲みずでっぽう

千両箱せんりょうばこが ズッシリ重おもい
泥棒稼業どろぼうかぎょうの だいご味みだ
月つきに吠ほえたら おっこちた

ひいやふうや みいやようや
いつむうななやあ ここのつとう
ひいやふうや みいやようや
いつむうななやあ ここのつとう
とんと首尾しゅびよく つき上あがり