この気持きもちは何なにだろう? ただ、胸むねが苦くるしくて軋きしむ 僕ぼくの鼓動こどう
眠ねむれない夜よるなら もう 数かぞえ切きれないくらい重かさねたはずなんだ

繰くり返かえし 僕ぼくらが歩あるいた街角まちかど
隣となりにいたはずの 君きみはもういない

あのさよならが 僕ぼくの胸むねの奥おくを突つき刺さして
何一なにひとつ伝つたえられないまま 一人立ひとりたち尽つくした
誰だれのせいでもなくて 言いい出だせなかった言葉ことばだけが
もう 頭あたまの中なかを離はなれない

時ときが過すぎれば またいつか 誰だれかと笑わらいあえるようになるんだろう
でも、君きみの匂においがしたから 僕ぼくは人混ひとごみの中なかで不意ふいに焦あせる笑顔えがお

置おき去ざりのレコードも 捨すてられないまま
君きみの好すきだった歌うたが ずっと鳴なり止やまないよ

いつかの二人ふたりのように 言葉ことばさえもいらなくて
笑わらいあった日々ひびも 君きみの優やさしさだったようだ
一人ひとりぼっちの夜よるに いるはずもないその面影おもかげをまだ探さがしてる

そっと夜よるは 終おわりを告つげるよ 夢見ゆめみた奇跡きせきも訪おとずれないまま
少すこしずつ背せを伸のばしていく僕ぼくの影かげ 一ひとつの影かげ

あのさよならが 僕ぼくの胸むねの奥おくを突つき刺さした
泣なきじゃくったこの空そらさえ 僕ぼくを叩たたきつけるよ
君きみが残のこした言葉ことばの その意味いみをいつか変かえてみせるから

もう 君きみはいないけど
確たしかに 今いま 歩あるきだすよ