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どこまでもつづその
繚乱噎りょうらんむせるはなみつ
わたしはちょうまれ
あますことなく
甘受かんじゅする幸福こうふく
一瞬いっしゅん永遠えいえんだった

づけばゆかたお
しろ天井てんじょうてた
おぼれてくひとのように
ばしてくち

このこえくすだろう
あなたの名前なまえをもうべない
まぼろしあざらかに
ゆびにいまもれるのに

そびつは楼閣ろうかく
酔郷巡すいきょうめぐって回廊かいろう
わたしは巫女みこまれ
おくゆめさずかり
よろこびの歔欷きょき
つぐないだった

えないすなちる
くずれるすべてのとき
うずもれるひとのように
あきらめて目蓋まぶた

ああ言葉ことばほおむられ
あなたの名前なまえももうらない
まぼろし跡形あとかたもなく
ひとみにはきょばかり

づけばゆかたお
しろ天井てんじょうてた
おぼれてくひとのように
ばしてくち

このこえくすだろう
あなたの名前なまえをもうべない
まぼろしいながら
亡骸なきがらのままきようか

ちもせずかれもせず
みにくくもうつくしい わたし