スポットライトの下した 自分じぶんを叫さけび唄うたった
思おもう様ように伝つたわらなくて その度たびにこぼれる弱音よわねを
「今いまはマズい!」と慌あわてて その場ばは巧うまく隠かくして
真夜中まよなか 鍵かぎかけた部屋へや 膨ふくれたポケット 裏返うらがえすと

ホラ 出でてくる弱音よわねの数かず 1日分いちにちぶん 想像そうぞうつくかい?

ところが君きみは笑わらった 幸しあわせそうに笑わらった
当然とうぜん 僕ぼくは怒おこった 「真面目まじめに聞きけよ!」って怒鳴どなり散ちらした
それでも君きみは笑わらった 「かわいいヒトね」と言いった
叫さけんでも 唄うたっても その一言ひとことには 勝かてる気きがしない

低ひくいステージの上うえ 必死ひっしで格好かっこうつけた
自分じぶんも人ひとも上手じょうずに騙だまし 夢ゆめを見みて 夢ゆめを見みせた
「大言壮語たいげんそうごも吐はいてやろう」 そういう歌うたも唄うたった
心こころの中なか 鍵かぎかけた部屋へや その歌うたが ドアを叩たたき続つづける

「出でてこいウソツキめ!」と 自分じぶんの歌うたに格好悪かっこうわるく 脅おどされるんだ

ところが君きみは笑わらった 「格好かっこういいよ」と言いった
これだけ僕ぼくが愚痴ぐちっても 僕ぼくの目めを見みて そんな言葉ことばをくれた
「そういうトコロも全部ぜんぶ かわいいヒトね」と言いった
ツクっても 気取きどっても その一言ひとことには 全すべて見みられていた

ポケット一杯いっぱいの弱音よわねを 集あつめて君きみに放はなった
強つよがりの裏うらのウソを 放はなった ぶちまけた

終電しゅうでんを告つげる放送ほうそう 慌あわてて駆かけて行いく人ひと
右手みぎてに君きみの左手ひだりて もう離はなさなきゃ・・・・・・
改札かいさつを抜ぬける時とき 「最初さいしょで最後さいごのヒト」
そんな言葉ことばが浮うかんだ 言いわないで 行いくとしよう

最後さいごに振ふり返かえろう 確たしかめたいコトがあるんだ

やっぱり君きみは笑わらった 別わかれの傍そばで笑わらった
つられて僕ぼくも笑わらった 「また会あえるから」って確たしかめるように
やっぱり僕ぼくは唄うたうよ もう一度叫いちどさけび唄うたうよ
今いままで一度いちども使つかうことのなかった 言葉ことばを混まぜて
スポットライトの下した 低ひくいステージの上うえ
改札かいさつで言いわなかった あの言葉ことばに もう1ひとつ言葉ことばを混まぜて
こう呼よばせてくれないか 「最初さいしょで最後さいごの恋人こいびと」
この歌うたが 部屋へやのドアを叩たたきに来きたって 胸むねを張はれるから