君きみの困こまった顔かおなど
見みたくはないから さよならしてあげる
理由わけを話はなすかわりの
溜息ためいきほど 尚更辛なおさらつらい

この狭せまい部屋へやに遥はるか遠とおい君きみがいて
悲かなしみは いつだって女おんなだけに降ふりそそぐ

もう いいでしょ 出でていって ドアを閉しめて
もう 君きみなしの私わたしを始はじめたい その瞬間ときから

日々ひびのささいな事ことにも
いくつもの分わかれ道みちがあって
大樹たいじゅのような迷路めいろで
折おれた枝えだに辿たどり着ついた

行いき交かう人ひとは どこかひとつ見みつめている
会あいたくて 急いそぎ足あし 恋人こいびとが待まつのでしょう

あぁ 馬鹿ばかみたい いつまでも何なにを願ねがう?
あぁ 君きみなしの私わたしを始はじめたのに うまくいかないや

もう いいでしょ これ以上いじょう 苦くるしまない
もう 悲かなしみよ さよなら おだやかな春はるの途中とちゅう