僕ぼくの名前なまえを呼よぶのは誰だれ?
思おもわず耳みみを塞ふさいだ
雨あめに打うたれて震ふるえる鳥とり
それは僕ぼくらに似にていた

どこかに どこかに
居場所いばしょが欲ほしくて
体からだの底そこから溢あふれる涙なみだ
君きみという幸しあわせ もどかしくなるのは なぜ

羽根はねを広ひろげれば この心こころ
もう一度飛いちどとべるのに
鳴なく声こえくらい 届とどけたい
君きみがいるだけで この空そらは
いつも 何処どこかへ続つづく
もしその先さきに 明日あしたがあるなら

渇かわいた皮膚ひふを 突つき破やぶろうと
孤独こどくが爪つめをたててる
君きみを逃にがした 記憶きおくの森もり
僕ぼくは自由じゆうに飼かわれた

何度なんども 何度なんども
同おなじ夢ゆめを見みる
射さし込こむ光ひかりを手てにした二人ふたり
抱だきしめあう刹那とき すぐ目めが覚さめるのは なぜ

遠とおく流ながされて流ながされて
たどり着つく世界せかいには
どんな夜明よあけがあるだろう
雲くもに迷まよい込こみ少すこしずつ
離はなれてしまうのなら
見送みおくるための 笑顔えがおを下ください

雨あめに打うたれて震ふるえる鳥とり
それは僕ぼくらに似にていた