深ふかく 沈しずみゆく体からだ 漂ただよう 暗くらい海うみに
夢ゆめの中なかに 置おいて来きた 君きみの記憶きおくさえも
手てを伸のばせば 届とどいてた あの波間なみまに

濡ぬれた体からだは 水みずの中なか 自由じゆうを失うしなって
揺ゆらいでいた 波間なみまに 安やすらぎを 求もとめた 海月くらげ

夢ゆめから醒さめて 朝日あさひが空そらを染そめる
深海しんかいの底そこまでも 照てらしてくれ
群青ぐんじょうの色いろに 沈しずんだ魚さかなは 息いきを止とめて 密ひそやかに 眠ねむる

思おもえば 短みじかい夢ゆめだね 零こぼれた 雫しずくのようで
針葉樹しんようじゅの 樹海じゅかいでは 時ときの流ながれ遅おそくて
息止いきとめれば 終おわれるかな 君きみの傍そばで

癒いえた傷痕きずあと 隠かくしてた 同情どうじょうが怖こわくて
あと少すこしで 底そこが見みえ この旅たびも 終おわる 筈はずさ

天使てんしは海うみで 夜想曲やそうきょくを謳うたって
紺碧こんぺきの夢達ゆめたちを 癒いやしてくれ
群青ぐんじょうの色いろに 沈しずんだ魚さかなは 息いきを止とめて 密ひそやかに 眠ねむる
あなたは 一度いちどだけ 僕ぼくが 愛あいした人ひと

夢ゆめから醒さめて 朝日あさひが空そらを染そめる
深海しんかいの底そこまでも 照てらしてくれ
群青ぐんじょうの色いろに 沈しずんだ魚さかなは 息いきを止とめて 密ひそやかに 眠ねむる

エーゲの君きみよ 今宵こよいも夜よるに沈しずんで
何処どこかの海うみで 目めを醒さますだろうか?