聞きこえますか? 夜明よあけの海音うみおと
まぶた閉とじれば 浮うかぶ白しろい帆影ほかげ
あれから何度なんど 眠ねむってそして目覚めざめたでしょう
あなた想おもいながら
夢ゆめで逢あえたら 今いますぐ抱だきしめて
せめてこの時ときだけ そばにいてほしい
上弦じょうげんの月つき 今夜こんやも空そらに溶とける
夜よるをさまよう鳥とり 私わたしカモメになります

枕返まくらかえし 夜よるをくぐっても
一人ひとりきりなら 昨日きのうと同おなじこと
あきれるほどに 泣ないてもまた流ながれる涙なみだは
悲かなしい雨あめです
夢ゆめで逢あいたい どんなに願ねがっても
残のこされた面影おもかげ 肌はだに突つき刺ささる
置おいてけぼりの 心こころはどこに行ゆくの?
あなたを探さがしては 今日きょうも瞳ひとみを閉とじます

夢ゆめで逢あえたら もう一度逢いちどあえたなら
他ほかの幸しあわせなど 何なにもいらない
幻まぼろしだった 「さよなら」たかが夢ゆめね
光舞ひかりまう切せつない 朝あさがまぶしすぎます