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ひかりちたあの芝生しばふあないた風船ふうせんをふくらませようと 必死ひっしだった
とおくなるような そのしずかな作業さぎょうだけが にぎわいへの抵抗ていこうだった
あそんでもらえぬ子供こどもは つまさきをじっとつめたままで
あたまでかなしみを処理しょりしようとするけど
こころくびよこ飴玉あめだまをゆっくりあじわうように
ひとり きてく苦味にがみるしかない

からだふるわせねむねこには ごえにならぬ過去かこがある
わすかたらないぼくらは 背負せおわされたやみ ひかりえてゆけるかなぁ

かくされた上履うわばつかったって かなしみはわらないから さがさなかった
こころきしおと 説明せつめいしたってどうせつたわらないから はなさなかった
何度なんど ばしたって かぬ背中せなかがあることを
とき未来みらいつばくけれど
ひねくれたところでぼく所詮しょせん 純粋じゅんすいてきれないのさ
だれもが子宮しきゅうぬくもりにくるまれてた

すすりくようなかぜ伴奏ばんそうに アイノウタをひびかせたよ
だれかにいてほしいのに だれにもこえないこえで アイノウタをひびかせたよ

過去かこわらず 未来みらいはわからず しがみつこうとすれば
不安ふあん希望きぼういかけまわす

暗闇くらやみなか つめたいすりにれていかれるようにあるいた
なにがけてすすんでるのか わからなくなって づいたらしゃがみこんでた
素直すなおあいしいとえたなら 虚栄きょえい羽織はおらずにすむのに・・・
世界せかい一番小いちばんちいさなうみよ あなたはうつくしい あなたはうそをつかぬから