物語ものがたりはクライマックス 泣なき出だしそうなカウボーイ
喉のどにつかえた名めいゼリフ 言いえないまま

誰だれもいない舞台ぶたいの隅すみ かつての人気者にんきもの 鏡かがみの前まえで
無理むりやりに作つくる笑顔えがお でもそれも今夜こんやで最後さいごにする
客席きゃくせきに一人ひとりぼっち かつての人気者にんきもの 唯一ゆいいつのお客きゃく
「いつの日ひも君きみを見みてた」ずっと時代遅じだいおくれと笑わらわれても

僕ぼくらは似にてたよ 鏡かがみを合あわせたように
起死回生きしかいせいの名めいゼリフ 聞きかせてくれ

今鳴いまならされる開演かいえんのベル 灯ともるライトに足あしが震ふるえる
でも聞きこえるよ 拍手はくしゅの音おとが いつにも増まして大おおきな音おとで

誰だれもいない舞台ぶたいの上うえ ずっと演えんじたのは架空かくうのヒーロー
いつからか怖こわくなった ホントの声こえを忘わすれそうで・・・

何なにを言いえばいいんだろう こんなオレが君きみに

出来損できそこないのカウボーイ そのままの君きみでいいんだよ
分わかってるんだ 逃にげてもついてくる本当ほんとうの自分じぶん

起死回生きしかいせいの名めいゼリフ 聞きかせてやる

今幕いままくが開あく 舞台ぶたいの上うえを灯ともるライトがまぶしく照てらす
近ちかくて遠とおい 君きみは友達ともだち ようやく言いえる 本当ほんとうの声こえで
そして鳴ならされる 終演しゅうえんのベル・・・時間ときが経たっても

物語ものがたりはずっと続つづいてゆくんだカウボーイ
二人ふたりだけの名めいゼリフ 秘密ひみつにする