ただ息いきを吐はく 胸むねで波打なみうつ弱よわい鼓動こどう 止とめぬように
私わたしの中なかを軋きしみ流ながれる 真紅しんくの砂すな 止とめぬように

すれ違ちがう人ひとに触ふれず
温ぬくもりは幻覚げんかくだと 言葉ことばを研とぎ澄すます

未完成みかんせい 描えがく地図ちずは飢うえた絵物語えものがたり
傷きずつけ傷付きずついて いつか果はてる
美うつくしいものにだけ与あたえられた光ひかり
不格好ぶかっこうなこの身みまで照てらし出だして
…まだ、終おわれない…

比くらべるものがそこに在あるから 無駄むだな涙流なみだながれてゆく
優やさしい場所ばしょを求もとめ抗あらがい 水みずのように流ながれてゆく

決意けついなど口くちにすれば儚はかなくて
誰だれのせい?と怒いかりを吐はき捨すてる

未完成みかんせい 描えがく夢ゆめは聞きいたお伽話とぎばなし
知しらぬは罪深つみぶかく 裏切うらぎれない
高たかく聳そびえた影かげ 焼やけた空そらを見みてる
「いつかあれに届とどく」 伸のばした腕うで
…まだ、下おろせない…

打うちのめす声こえはいつも現実げんじつで
安やすらぎなど揺ゆらめく影法師かげぼうし

未完成みかんせい 理想郷りそうきょうへは遥はるか追おいつけない
億年住おくねんすみ着ついた愛あいは何処いずこ
選えらんで来きたのなら せめて目蓋開まぶたひらき
形かたちないあの夢ゆめの終おわり探さがす
…まだ、信しんじてる…