通とおり過すぎてくその風かぜにも
色いろがあること
知しってるか?
一秒毎いちびょうごと 移うつろうのは
人ひとの心こころだけじゃないんだ

季節きせつの花はなに染そまりながら
気きづかぬうちに
色いろになる
喜よろこびとか悲かなしみとか
見みえない絵えの具ぐを
重かさねるように…

今日きょうまで歩あるいて来きた道みちの上うえから
振ふり向むいた地平線ちへいせん
僕ぼくたちはいつのまにか
遠とおい場所ばしょに来きてしまった

誰だれかのために
生いきている
なんて素晴すばらしいことだろう
誰だれかのために
ここにいる
時ときは流ながれても
腕うでの中なか
一番近いちばんちかくにいる
愛いとしき人ひとよ
愛いとしき人ひとよ

突然とつぜんの雨あめに濡ぬれながら
肩かたを寄よせ合あい
歩あるいたね
やがて木々きぎのその隙間すきまから
淡あわい木漏こもれ日びに包つつまれた

空そらの色いろが変かわるみたいに
いろいろあった
僕ぼくたちさ
しあわせもふしあわせも
2人ふたりのパレットの
懐なつかしい色いろ

いくつもの道みちに分わかれていたけれど
ひとつの道選みちえらんだ
僕ぼくたちは 少すこしずつ
迷まよいのない風かぜになれた

誰だれかのために
歌うたいたい
ずっと変かわらない愛あいの歌うた
誰だれかのために
聴きかせたい
胸むねの高鳴たかなりと独ひとり言ごと
君きみだけがいればいい
最後さいごの人ひとよ
最後さいごの人ひとよ

吹ふき抜ぬける風かぜにも色いろはあるけれど
あの空そらは染そまらない
僕ぼくたちは いつまでも
自分じぶんだけの色いろを持もとう

誰だれかのために
生いきている
なんて素晴すばらしいことだろう
誰だれかのために
ここにいる
時ときは流ながれても
腕うでの中なか
一番近いちばんちかくにいる
愛いとしき人ひとよ
愛いとしき人ひとよ