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よみがな
一年中咲いちねんじゅうさみだれる
薔薇ばらそのらせたなら
わたしたちだって
すこしもわらずに
ときをのぼってけるかしら

ものわぬ庭師にわしのように
つちかわいたゆび
うつくしいものだけをつく

はるあま黄昏たそがれにも
こごえるふゆのベッドにも
いつもおなゆめりて でも
かんじるこころはもうちがうのでしょう

くせるものゆずれぬもの
えらびとっては
さびしさとあきら
むだけなら

何処どこにあるかわからぬ
しろさがしつづけるの
きっと辿たどりつけると
からだ中泥じゅうどろだらけにして
なみだいきとで
みち沼地ぬまちわって
後戻あともどりはできないから
ずっといて

かがみのようにしずまった
闇夜やみよ水面みなものぞけば
わたしたちののぞむものの
すべてがきらびやかに
手招てまねきしている

そのこうにくというの?
なにもかも
まやかしにむほど
よわくはない

何処どこにあるかわからぬ
しろさがつづけるの
けして辿たどりつけずに
むねだらけになっても
うろつくけものたちをおそれない
けるところまで
いつかづく
それはには
えないものだと

其処そこにあるかわからぬ
明日あすさがしつづけるの
きっと辿たどりつけると
からだ中傷じゅうきずだらけにして
さまようけものたちの姿すがた
自分じぶんっても
あわれまないで
本当ほんとうのふたり
まだまれてない