八百万やおよろずの神かみが
目覚めざめる 囁ささやく 微笑ほほえむ
手招てまねく 流ながれる 堤防ていぼう

チョコレイトの指ゆびが
誘惑ゆうわく 食たべてと 耳打みみうち
暴あばれる 本能ほんのう

迸ほとばしる 指先ゆびさきから
罪深つみぶかき 静寂せいじゃくの影かげ

あの女おんなよりも 私わたしの世界せかいへ
寄よってって

八百万やおよろずの神かみが
咎とがめる 哀あわれむ 皮肉ひにくな
微笑ほほえみ 波打なみうつ 絶望ぜつぼう

チョコレイトの声こえが
懇願こんがん 出だしてと 苦くるしむ
汚よごれた 煩悩ぼんのう

溢あふれ出だす 爪先つまさきから
慈悲深じひぶかき 天使てんしの雨あめ

あの女おんなよりも 私わたしの世界せかいへ

若わかき聖者せいじゃは
井戸いどの底そこから
見上みあげて叫さけぶ 嗚呼々あああ

老おいた亡者もうじゃは
浅あさき夢見ゆめみし
恋こいの刹那せつなを 笑わらう

古いにしえの 賢者達けんじゃたちも
血ちを流ながす 堕落だらくと罰ばつ

(八百万やおよろずの神かみが ときめく ざわめく
チョコレイトの波なみが 溶とけ出だす 広ひろがる
私わたしの 理性りせいが 躓つまづく 溺おぼれる
私わたしの 体からだが 悶もだえる)

あの女おんなよりも 私わたしの世界せかいへ
落おっこちて

甘あまい夜よるへ まっしぐら
私わたしの夜よるへ 落おっこちて