強つよく叫さけび 今いまを歌うたえ

雨あめはあがった 二月にがつの風かぜは酷ひどく冷つめたい
サヨナラ 遠とおい日ひ 悲かなしいモノクロの景色けしき

おかえり ただいま オレンジ滲にじむ 夕焼ゆうやけの踏ふみ切きり
あなたがくれた空そらは 今いまでもこの胸むねにいます

思おもい出では彩あざやかに 色褪いろあせぬ 夜よの夢ゆめ

汚よごれた体からだを ただあてもなく指ゆびでなぞる
小ちいさな世界せかいの君きみは 路地裏ろじうらの花はな
サヨナラ遠とおい日ひ「僕ぼく」は一人歩ひとりあるくよ
涙なみだが枯かれるほど泣なく この心無こころなき街まちで

かすれた言葉ことばでしか 歌うたえなかった 臆病おくびょうな少年しょうねんは
いつの日ひか手てにした淡色小石あわいろこいしの綺麗きれいさに気付きづいた

悲かなしい歌達うたたち 忘わすれなくちゃいけねえことだって
あるだろ 生いきられるのなら 涙流なみだながせるのなら

汚よごれたその手ては 傷きずだらけの体からだは
今いまこそ生いく証あかし 在あるべき意味いみだ
サヨナラ遠とおい日ひ その小石握こいしにぎりしめ
強つよく ただひたすら今いま、思おもいを謡うたにして