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ヒュルリラ どこてる
まどにはこれっぽちのきずだって見当みあたらない
きゅうにごしたそら

そとには青錆あおさびまみれの箱庭はこにわ
ぼけたかおだまってながめてた
どうして ふるびてしまった

とき魔法まほうにはさからえなかった

それ以上遠いじょうとおくへかないで、と
ぎた日々ひびからまるよう
おさなころのメロディが
いまもまだわすられぬ

まよんだこのまちかぜうたうだけ
涙滲なみだにじんだ過去かこなんてはなわらって
れたこころ さとられないように
げていったそら

とき魔法まほうったって
もうつからない
千切ちぎれそうになるまで
ばしてみたんだ

それ以上いじょうをいつもしがるほど
ゆめ前通まえとおぎてった
都会とかいすみちいさな
カミツレがれている

いつか この心挫こころくじけそうになったときは
もう一度いちどあの歌聞うたきかせておくれ
陽炎かげろうさきまちまであとすこ

だから これ以上遠いじょうとおくへかないで、と
ふるえたきみきしめて
彷徨さまよぼくえないかぜになる
明日あす

まよんだこのまちかぜうたうだけ
ねむりそうなこのまちゆめたいだけ