あなたがこの世よで目めにした
穢けがれや 醜みにくいものすべて
わたしの指ゆびで ふさぎ ぬぐい
きれいなものだけ見みせたい

うつむいて 土つちの花はな
顔かおを上あげ 空そらの星ほし
希望きぼう ひとつひとつ
数かぞえましょう

きっと
生うまれ変かわって
わたしはあなたを
産うむ母ははになる
こんなふうに髪かみを撫なで

あなたがこれまで流ながした
涙なみだは 透明とうめいな海うみへと
注そそいでゆくわ 寄よせて かえす
波間なみまに月つきは輝かがやく

愛あいはどこにあるのか
人ひとはどこへ行ゆくのか
答こたえを少すこしづつ
探さがしましょう

いつか
生うまれ変かわって
わたしはあなたを
守まもる母ははになる
こんなふうに抱だきしめて

だけど
今いまは小ちいさく
何なんにもできない
女おんなの子こなの
ただそばに居いるだけの