黒くろい大おおきな壁かべを歩あるこう 夜明よあけとともに
見みろよ流線型りゅうせんけいは 人ひとを殺ころす時ときの気持きもちさ

僕ぼくら有刺鉄線ゆうしてっせんを越こえ 何なにも知しらないままで
夢見ゆめみるように笑わらってた
ここから見下みおろす景色けしきが
世界せかいの全すべてと思おもっていた

コーヒー色いろした闇やみが空そらをつまらなくしてる
汚きたない社会しゃかい 苦にがい味あじさえ
飲のみ込こめるようになってしまうの？

あの日ひ 土砂降どしゃぶりの夜よるの事こと 大人達おとなたちに連つれられ
泣なきながら僕ぼくを呼よんでる
震ふるえたままで動うごけなかった
今いまもあの時ときの気持きもちのまま

大おおきな手て 僕ぼくたちの心奪こころうばって消きえてった
雨上あめあがり この空そら 虹にじが見みえたら
闇やみと光ひかりの尾おを引ひいて明日あしたへと
行いこう もう二度にどと戻もどらない

僕ぼくら有刺鉄線ゆうしてっせんを越こえ 何なにも知しらないままで
夢見ゆめみるように笑わらってた
ここから見下みおろす景色けしきが
世界せかいの全すべてと思おもっていた

震ふるえたままで動うごけなかった
今いまもあの時ときの気持きもちのまま