(二人ふたりで) 歩あるいていた (二人ふたりで) 話はなししてた
何なにも難むずかしくはなかった
(一人ひとりは) 天気雨てんきあめで (一人ひとりは) 通とおり雨あめで
ずっと巡めぐっていくものだと

午後ごごの日差ひざしは カランと音おとがする
信号しんごうが変かわる ぼんやりと駆かけ出だしてく
叫さけぶ声こえが遠とおざかる

急きゅうに目めが覚さめた もう戻もどれないと思おもった
不意ふいにとびだして もう戻もどりたくもなかった

行いき先さきだったら 決きめてあるんだ
参宮橋さんぐうばしへ はやく はやく

(淀よどんだ) 流ながれにだけ (乾かわいた) 気持きもち映うつして
いつも行いくあて見失みうしなう
(本当ほんとうは) もっと簡単かんたんで (本当ほんとうは) 逃にげればいい
きっとその程度ていどのことだよ

願ねがいというつぼみ 誰だれでも秘ひめてる
夕立ゆうだちひとつにくじけたり ひらいたり
それでも僕ぼくは行ゆく

ずっと知しっていた もう戻もどれないと思おもった
夜よるにとびだして 闇やみへ深ふかく沈しずめた

急きゅうに目めが覚さめた もう戻もどれないと思おもった
不意ふいにとびだして もう戻もどりたくもなかった

萌もえいづる想おもいに
遠とおざかる姿すがたに
あてどなく さすらう
安上やすあがりな季節きせつを
置おきざりにして
濡ぬれそぼった子犬こいぬを見みていた

急きゅうに目めが覚さめた もう戻もどれないと思おもった
不意ふいにとびだして もう戻もどりたくもなかった

行いき先さきだったら 決きめてあるんだ
参宮橋さんぐうばしへ はやく はやく はやく