「さあ その手てを離はなして こっちにおいでよ」
銀ぎんの空中くうちゅうブランコは夜空よぞらに弧こを描えがき揺ゆれる

近ちかづいては離はなれる あなたの手てに
受うけ止とめて欲ほしいのに まだ一人揺ひとりゆれるのはなぜ?

私わたしを強つよく引ひき寄よせる力ちからは今いま
暗くらい闇やみの底そこに待まつ地面じめんでしょうか
息いきをのんで 目めを閉とじて 飛とび出だしてく

この体からだも この胸むねも ただあなたに惹ひかれ
迷まよわずに行いけると思おもうよ 両手りょうてを広ひろげて

ねえ 三日月みかづきライトをそっと消けしたら
ぎゅっと肩かたを抱だいててね 一人落ひとりおちてしまわぬように

私わたしを強つよく引ひき寄よせる力ちからは今いま
確たしかに感かんじられる心こころの高鳴たかなり
この闇やみは 優やさしいカーテン つつまれてく

いつからか時間じかんが意味いみをなくしていたの
一秒いちびょうと千年せんねんの間あいだに違ちがいはなくて

永遠えいえんでなくてもいい 限かぎりある命いのちと
愛いとしい時ときが流ながれて
小ちいさな泡あわになって消きえていく瞬間しゅんかん
それさえ愛あいしたい

この体からだも この胸むねも ただあなたに夢中むちゅう
手てをならして 呼よび続つづけてね 私わたしはここに

いつからか時間じかんが意味いみをなくしていたの
一秒いちびょうと千年せんねんの間あいだに違ちがいはなくて