深ふかく暗くらく落おちてく棕櫚しゅろの海うみ
醒さめてどこを目指めざすの? 渦うずの真まん中なかで

苛立いらだつような音おと もうやめて
逆さかさまの世界せかいで今いま、何なにを見みるの?

信しんじれば波なみの奥おくに探さがしてた場所ばしょが現あらわれる?
もがく指ゆびからこぼれて空くうを彷徨さまよう
真実しんじつはたった一ひとつと遠とおくから記憶きおくが叫さけんでる
もがき疲つかれた手足てあしが覚おぼえている
眠ねむる森もりの匂におい

おいで何なにも怖こわくはないからと
あちら こちら どこから誘さそい惑まどわすの?

知しらない方ほうが まだ幸しあわせ
慣なれすぎた世界せかいは身みを壊こわしてゆく

のまれた波なみの奥おくで見みつけた幻想げんそうの花はなの群むれ
そこに混まじって咲さくのもいいと迷まよった
そっとただ待まっているのは 変かわらぬ故郷こきょうの青あおい空そら
まだ間まに合あうと濁にごった水みずを蹴けった
いつか還かえる場所ばしょへ

信しんじれば波なみの奥おくに永遠えいえんの揺ゆりかご現あらわれる
泳およぎ疲つかれて求もとめた愛あいの偶像ぐうぞう
真実しんじつはたった一ひとつと遠とおくから記憶きおくが叫さけんでる
失うしなうのなら思おもいをそっと休やすめて
再ふたたび飛とび立たつ日ひまで…