文字サイズ
よみがな
からだのうすい粘膜ねんまく直接ちょくせつベタベタとさわられるような
あなたのその無神経むしんけいゆびも ゾクゾクしてきらいじゃなかった
でも いつだってあなたときたら ほうっておくとうそばかり
わたしのことを馬鹿ばかだと はじめからおもっていたくせに…

こんなると おもいもしなかったけど
まだそこにあなたが いる気配けはいすらかんじるの

あなたがいなくなってからもうずっと からだはサナギいろになってかわいて
ふゆさむ部屋へやまれわるの まるでそれはうつくしいちょうみたいに
まだれているその羽根はねだれかに駄目だめにされないように
すこしずつひらいていくの そらぶユメをて…

そんな不意ふいに やってくるのだとしたら
その羽根はねでどこへ んでいけばいいかしら

家畜かちく名前なまえがないように あなたの名前なまえわすれてしまうの
おもしていてしまうよりも あなた自体じたいしてしまうの

そんながいつか やってくるのでしょうか
あなたとの日々ひびが もうゆるされるのでしょうか
そんながいつか やってくるのでしょうか
素晴すばらしい日々ひびが いつのか…