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「また、おうね」
今日きょうまで ほんとうに ありがとう

さくらのアーチ くぐりぬけた出会であいをおも
黒板こくばん文字もじ つくえのらくがき 校庭こうていわすれない

だれもいない教室きょうしつのドアをゆっくりしめたら
これからのあたらしい季節きせつにおいがした

「また、おうね」
今日きょうからは 別々べつべつみちあるいてゆく
「また、おうね」
はなれても わらないでね その笑顔えがお

さくら季節きせつ あたらしい制服せいふく はる陽差ひざしがつつ
期待きたい不安ふあん れる教室きょうしつえていくわらごえ

かささずはしってくきみ姿眩すがたまぶしくて
いつのにか きみのことだけをいかけてた

半袖はんそでのシャツ りつける太陽たいよう 真夏まなつのカフェテラス
こいはなしきることなくて づけばちて

浴衣姿ゆかたすがた みんなではしゃいだ天神てんじんまつり
かえみちに こっそりわたしたアドレス

すなげて たすきつないで きみはしけてく
こえれるまでおくった声援せいえん クラスはひとつになる

季節きせつぎて つめたくなるかぜ こころにしみる
ケータイにぎり ずっとってたきみのメール

いつもきみがそばにいて
はじめての気持きもちをくれたから
もっときみのそばにいて
このきずな ふかめてゆきたい

さくら季節きせつ あたらしいクラス 今年ことしきみがいる
あめあがりのにじ ふたりをむす明日あしたつづいてる

浴衣姿ゆかたすがた ならんであるいた天神てんじんまつり
れた 未来みらいかんじたきみとのよる

なが坂道さかみち 自転車じてんしゃうしきみをぎゅっとつかんだ
おそろいのリング わらいあうふたり おなゆめえが

このままずっと ぬくもりかんじて うでんでたい
人生じんせいできっと いまがいちばんのしあわせ

卒業生そつぎょうせい見送みおく親友しんゆう はじめてせたなみだ
大好だいすきだったあの先輩せんぱいおもいをえないまま…

出会であいがあるなら いつかはかならわかれがること
はじめからわかっていたけど かなしくなる

いつもいつもきみのこと
いとしくて どうしようもなくて ただ
ずっとずっときみのこと
しんつづけてゆきたい

ゆめしんじてがんばる姿すがたてるとせつなくなる
ゴールを目指めざきみだけが一人ひとり とおくへくようで

浴衣姿ゆかたすがた ならんであるいた天神てんじんまつり
いま一人ひとり つめる花火はなびが かなしく

音楽室おんがくしつつづいてく廊下ろうか きみとすれちがった
なぜをそらすの なぜつめたいの こころがくずれそう

かさねた時間とき簡単かんたんこわれてしまうの
あの時強ときつよかんじた未来みらいえていく

ささえてくれた はげましてくれた 一緒いっしょいてくれた
どんなことだってはなせる親友しんゆう ほんとにありがとう

なみだかずだけ笑顔えがおになれるとかちったこと
わすれないよ かけがえのない宝物たからもの

いつかいつか微笑ほほえんで
もう一度いちど きみいたいから
だからいま微笑ほほえんで
きみから卒業そつぎょうしてゆく

ひとみとじれば めぐるおも いろんなことがあったね
最後さいごのチャイム ひび校舎こうしゃ 今日きょうまでありがとう

出会であいのから みんなとのきずな ふかまったかな
三年さんねんぎて すこしは大人おとなになれたかな

「また、おうね」
今日きょうからは 別々べつべつみちあるいてゆく
「また、おうね」
あげれば ひとりひとりのはるがくる

「また、おうね」
三年さんねんおもつよきしめて
「また、おうね」
十年後じゅうねんご さくらしたで めぐり

ほんとうに ありがとう