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よみがな
わすれもしない。

きみ出逢であったのは、ためいきかぜながされる、
ふゆはじまり。

きみ人波ひとなみけるように、
まるでなにかんじないかのように、
かべにもたれかかっていたね。

その、どこまでも、見抜みぬいてしまいそうなひとみに、
ぼく一瞬いっしゅんこいをした。

きみも、だれにもせられない、かおっているの?

こえをかけることも出来できず、
すこ距離きょりいて、、ちかくにすわって。

あのとき沈黙ちんもくは、これからはじまる物語ものがたりの、序章じょしょうだったんだね。