悴かじかんだ君きみの手てを握にぎり締しめると
「このまま時間じかんが止とまれば...」って思おもう
覗のぞき込こむような目めが嘘うそを探さがしてる
馬鹿ばかだな 何なにも出でてきやしないと笑わらって答こたえる

遠とおい未来みらいを夢見ゆめみたり 憂うれいたり
今日きょうも頭あたまの中なかで行いったり来きたり
触さわらないで なるだけ手てを加くわえぬように
心こころの軌道きどうを見届みとどけたい

さようなら さようなら さようなら
夢ゆめに泥どろを塗ぬりつける自分じぶんの醜みにくさに
無防備むぼうびな夢想家むそうかだって 誰だれかが揶揄やゆしても
揺ゆるがぬ想おもいを 願ねがいを 持もち続つづけたい

見慣みなれた場所ばしょが違ちがう顔かおして見みえるのも
本当ほんとうは僕ぼくの目線めせんが変かわってきたから
「純粋じゅんすい」や「素直すなお」って言葉ことばに
悪意あくいを感かんじてしまうのは
きっと僕ぼくに もう邪気じゃきがあるんだね

忘わすれようとして でも思おもい起おこしたり
いくつになっても皆似みなにたり寄よったり
失なくしたくないものが ひとつまたひとつ
心こころの軌道きどうに色いろを添そえて

迷まよったら その胸むねの河口かこうから
聞きこえてくる流ながれに耳みみを澄すませばいい
ざわめいた きらめいた 透すき通とおる流ながれに
笹舟ささぶねのような 祈いのりを 浮うかべればいい

君きみが泣ないて笑わらって
その度心たびこころを揺ゆらす
もっと強つよくありたいって想おもいで
胸むねは震ふるえている

忘わすれないで 君きみに宿やどった光ひかり
いつまでも消きえぬように 見守みまもりたい

さようなら さようなら さようなら
憧あこがれを踏ふみつける自分じぶんの弱よわさに
悲かなしみが 寂さびしさが 時々ときどきこぼれても
涙なみだの軌道きどうは綺麗きれいな川かわに変かわる
そこに
笹舟ささぶねのような 祈いのりを 浮うかべればいい