僕ぼくが立たち止どまった 国境こっきょうの橋はしの上うえで
振ふり向むいたなら負まけさ 生いける盲者もうじゃの街まちを
愛あいしていた君きみも 時ときに嫌きらいな君きみも
降ふるように舞まう蝶蝶ちょうちょうの 紫むらさきの毒どくにやられた

リュックサックに子猫こねこを詰つめて
夜明よあけ前まえに家いえを出でた
鉄橋てっきょうの上うえ 妙みょうに静しずかで
歩あゆみ出だすと震ふるえたから

キノコパワー キノコパワー
どこか僕ぼくを連つれて行いって
キノコパワー キノコパワー
遠とおく高たかく 放ほおり投なげてくれ

僕ぼくは眠ねむりに落おちた 貨物列車かもつれっしゃに潜ひそんで
夢見ゆめみるよりも早はやく 街まちから僕ぼくは離はなれてく
愛あいしていた君きみの 時ときに嫌きらいな君きみの
こびるみたいな笑顔えがおも 寝返ねがえりうてば消きえていった
ふいに目覚めざめる子猫こねこは逃にげて 窓まどの外そとはまた夜よる
降ふるように舞まう蝶ちょうの群むれを 冬ふゆの鉄路てつろに見みたから

キノコパワー キノコパワー
どこか僕ぼくを連つれて行いって
キノコパワー キノコパワー
遠とおく高たかく 放ほおり投なげてくれ

どこか遠とおくへ逃にげよう 遠とおく遠とおくへ逃にげよう
逃にげた街まちで 冬ふゆには吹雪ふぶきに凍こおってしまおう
愛あいしていた君きみが いつか訪たずねて来きたら
リュックに猫ねこを詰つめて 今夜こんやはどこへ逃にげようか

キノコパワー キノコパワー
歩あゆみ出だすと震ふるえるから
キノコパワー キノコパワー
猫ねこはいつも怯おびえるから

キノコパワー キノコパワー
どこか遠とおくへ 連つれて行いって
キノコパワー キノコパワー
遠とおく高たかく 放ほおり投なげてくれ